komoriku ~庭暮らし~

酷暑の暖地都市部、雑木と茶花系宿根草で持続可能&多品種超密植のお庭を探求する日々。

葉蔭に秋近く

花籠に投げ入れたピンク色の秋海棠
秋海棠をゆったりと籠に

当初から日陰の片隅に秋海棠がひっそりと咲くよな庭にしたかったのだ。
昔からある花、秋海棠はなかなか売られているところにお目にかかれない。地味な花で、鉢植えには難しいようなものだから需要がないのであろう。
とはいえネット万歳なご時世、地味な茶花の類も取り寄せれば良いのであるが、売られている時分には庭仕事が忙しく、つい時期を逃すのだ。気付くと売り切れを繰り返し、3年が経っていた。
何がなんでも秋海棠を手に入れるのだ、と春先から決意し、ようやっとピンクと白を入手した。
花ごときに固執するのを恥じつつも、来年も見れるという保証なぞ、どなたさまにもないのだぞ、と肝に銘じる。(そう気づいたなら、実際のところ手に入れられても入れられなくても、もう悔いはないというものだ。)

庭の片隅で咲くピンクの秋海棠
在りし日?の秋海棠

ほんとのところ、しっかり根付いて欲しかったので、花を切るつもりなどなかったのに、処分品のニゲルを庭の一番奥、つる薔薇や山椒の奥に植えようと格闘していたら、なんと大事な秋海棠を折ってしまったのである。
あぁ詰めが甘いんだからなぁ、、と落胆したが、まだ枝葉は茂っており、これはきっとお庭の神様がひと枝飾るべし、と進呈してくれたに違いない。そう思って、お気に入りの籠に収めるとぴったりの折れ具合なのであった。。

明治頃の色絵九谷の獅子香炉と籠の秋海棠
古い色絵九谷の香炉と

ふと目をやると、お部屋でゆったりと葉を拡げて咲く秋海棠に、だんだんと日が短くなっていく初秋の訪れを思うのである。

うさぎの置物とゼフィランサス・シトリナ
おまけのうさぎシステム

室外機の前は植物には過酷な環境で、去年うさぎの置物を置いた。
樹脂製であるが悔しいことにそこそこ可愛い。
台座は昔観葉が植わっていた背高の鉢、使い途が見つかって一安心。
ヘデラ『雪の華』を植え込んで、こっそり球根も埋蔵。
ゼフィランサス・シトリナであるが、するするっと蕾が伸びてだいたい一斉に咲く。
2年目も仕掛けがうまくいって妙な達成感を味わうのであった。