一日花といえど
霧多布湿原に、時期になると遠くの山の端まで一面カンゾウが咲き乱れるところがあって、開発の入る前の野山には、このような楽園と言える場所がたくさんあったのだと思う。
いいトシした今になっても、そこの木道を歩くと子供のころに近くの小さな野にもそれが咲いたいたことを思い出す。
姫キスゲ、二季咲する、とのことで、ぎっしり植える我が庭にぴったりだと思った。
どちらかといえば原種の色味が好きで、ユウスゲやらニッコウキスゲも植えているが、場所が悪くて今年はちょっと失敗。
これはもしかすると、園芸種のステラ・デ・オロの系統なのかもしれないが、原種に近い色味で緑のやたら多いこの庭には合うかなと思う。
通路の多い庭なので、通路にも自然に生えたかのように植えこむのが好きで、、というか、雑草の生えるスキを与えないほど植えこむのであるが。。
なので、鉢植えの棚の下にまで、ヘメロカリスを植えておいた。
こちらは一回り大きく、爽やかなレモンイエロー、美味しいのか雨の朝などナメクジに襲われたりするけれど。
ヘメロカリスは葉っぱもしなやかで夏庭に涼しげなのがよい。
うちの中では一番大型、アンティークタッチの色合い。
個人的にはオーソドックスな色により魅かれるけれど、この品種は多花性。
ヘメロカリスの多花性、ってどういうことかな、って思ったけれど。花茎の先につく蕾の数が多く、また分枝もしている。一輪ずつ咲くので今もまだ咲いていて、結果的に花期は長いと思うのだ。
なのでパブリックスペースと言えるエントランスに鉢植えで。
これは花も大きいので、こういう使い方には合っていると思う。
一日花というもの、うっかりするともう萎んでいるものであるが、年齢を経てみると、そういう花こそこころに残るものなのだ。